中国の節句・祝日について

中国の祝日ですが、一般的には、旧暦にまつわるものが多いのが特徴です。旧暦は、日本では、すでに採用されなくなって久しいのですが、中国では、生活のそこかしこに、息づいています。以下、中国の代表的な節句、祝日について、ご紹介します。

中国の主な節句

元旦

まず、元旦(yuan2 dan4)1月1日があります。ただ、中国人にとっての正月は、あくまでも春節なので、元旦は、単なる通過点と言う感じですかね。特に華やいだ空気感はありません。

春节

 

旧暦の一月一日は、春节(chun1 jie2)は、中国最大のイベントと言っても過言ではありません。いわゆる旧正月(チャイニーズニューイヤー)のことで、中国本土のみならず、香港、台湾、海外華僑など、全中華圏で祝われます。毎年、1月後半から2月後半までと、年によってズレがあります。

法定休日は7日間ですが、中国人は、人それぞれで、一週間から二週間くらい休むのが一般的です。この時期、皆が、自分の故郷に帰るので、さながら中華民族の大移動となります。

自分は、春節の時期は、中国にいても、何もすることがないので、大抵は日本に帰ってます。でも、この時期、フライトチケットが、普段の二倍以上に跳ね上がるのも頭がいたいところです。

写真は香港の旧正月の様子。各地でライオンダンスなどのイベントが行われます。

元宵节

元宵节(yuan2 xiao1 jie2)は旧暦の正月十五日。この日をすぎると、旧正月が終了します。

元宵节には、汤圆(tang1 yuan2)と呼ばれる団子を食べる習慣があります。

「湯圓」と「団圓(yuan)家族団らん」が韻を踏んでいて、一家円満を願って、家族揃って食べられるのだとのこと。

あと、ランタンフェスティバルなんかも有名です。

清明节

清明节(qing1 ming2 jie2)は、4月5日前後。日本でいうところの、お彼岸にあたり、先祖の墓参りに行く習慣があります。

また、あの世に行っても、お金に困らないようにと、紙のお金(纸币)を燃やす習慣が、いかにも中国的です。

劳动节

劳动节(lao2 dong4 jie2)(5月1日)は、メーデーでお休み。

以前は「黄金周(ゴールデンウィーク)」で七連休でしたが、休みを分散させるため廃止され、その代わりとして「清明節」「端午節」「中秋節」の前後を三連休にしたという経緯があります。

端午节

 

端午节(duan1 wu3 jie2)は旧暦(農暦)の五月五日。

日本でも、端午の節句にちまきを食べますが、中国でも、粽子(zong4 zi1)ちまきを食べます。

中国の粽は、中のあんがいろいろあって、バラエティに富んでいるのが特徴です。意外に、あっさりして、食べやすいものが多いです。

また「ドラゴンボートフェスティバル」という、ボートこぎイベントも、各地で行われます。

中秋节

 

中秋节(zhong1 qiu1 jie2)は旧暦の八月十五日。中秋の名月を愛でながら、家族で一家団らんのひと時を過ごすお祭りです。

中秋節に欠かせないのが、やはり、月饼(yue4 bing3) ムーンケーキ

真ん中に、満月を思わせる黄身が入っているのが特徴で、ねっとりとした独特の食感があります。

ただ、月餅は、自分で食べるというよりは、贈答用というイメージが強く、パッケージが豪華になりがちです。かなり儲かるのか?毎年、いろいろなブランドが、華々しい月餅商戦を繰り広げています。

写真は、スタバ(星巴克)の月餅。

国庆节

国庆节(guo2 qing4 jie2)は中国の建国記念日で、10月1日から七連休となります。

ただ、この時期、国内の観光地は込み具合が半端なく、できれば、この時期の移動は避けたいところです。

 

その他の祝日

その他、中国には、ユニークな祝日があります。

例えば「儿童节(er2 tong2 jie2)子供の日」、「母亲节(mu3 qin1 jie2)母の日」など、家族にちなんだものや「教师节(jiao4 shi1 jie2)教師節」なんてのもあります。

中国における教師の社会的地位は、日本の教師よりも、確実に高いと思われます。

さらに、変わったものとしては、「光棍节(guang1 gun4 jie2)」でしょうか。

いわゆる「独身節」のことで、11月11日(西暦)で、1が4つ並ぶというところから、そう呼ばれているのだそうです。(光棍は、独身の男の意味)

最近、この日は「双十一(shuang1 shi2 yi1)」と呼ばれ、独身の日というよりは、爆買いセールの日になっており、各社がスーパーセールで売上を競うイベントになってます。

もちろん、独身、既婚者、関係なく購入できます。

 

あと「圣诞节(sheng4 dan1 jie2)(クリスマス)」、「情人節(qing1 ren2 jie2)(バレンタイン)」、「万圣节(wan4 sheng1 jie2)(ハロウィン)」など、欧米のお祭りも一応、あります。

ただ、そもそも休日ではないし、イマイチ盛り上がりに欠けるかもしれません。たぶん、日本のほうが、盛り上がっていると思います。