深圳の交通事情について【地下鉄・バス・タクシー】

 地下鉄に乗る

現在、深圳では、地下鉄ネットワークが整備され、(2020年5月、8路線)市内を移動するのが、大変便利になっています。

また、値段は2~7元と、非常に安く、高い日本の交通費に慣れている我々からすると、非常に安く感じます。

運行間隔は、路線によって、違いがあり、1号線など、本数が多い路線だと2-3分おき、少ない路線だと5-8分おきという感じです。また、始発は6:30、終電は23:00と、日本の地下鉄に比べて営業時間が短めの感じです。

以下、乗車方法について、説明していきます。

乗車方法について

近年、スマートフォンの普及に伴って、地下鉄の乗車方法が、多様化しています。以下、3つの乗車方法について、ご紹介していきます。

1 トークン

地下鉄の切符は、緑色のプラスチック製の丸いコインのようなものです(以下、トークン)。

トークンは、自動販売機で買います。

入るときは、トークンを改札の読み取り機にかざします。
出るときは、トークンを改札の回収用の穴にいれると、ゲートを通過できます。

2 交通カード

地下鉄には、「深圳通(しぇんじぇんとん)」というプリペイド式の交通カードがあります。深圳市内の地下鉄とバスで使えます。

最初に、一定の金額チャージ充値)しておき、あとは、その都度、適当な金額をチャージします。基本的には、「Suica」などと、同じですが、コンビニとかで買い物をしたりする機能はありません。

香港の交通カード「八達嶺(オクトパスカード)」が合わさった形式のものもあります。

3 スマホ

近年、スマートフォンで、地下鉄に乗り降りできるシステムが導入され、ほとんどの改札が、スマホ決済対応になりました。駅にあるQRコードをスキャンして、アプリをインストールして使います。

 

その他の注意点

荷物検査

深センでは、地下鉄に乗る前に、荷物検査があります。

手荷物を持っている人は、必ず、検査装置を通さなければならず、かなり面倒です。特に、通勤の時間帯は、長蛇の列ができていて、非効率的な状況になっています。(写真)

ペットボトル等を持っている人は、必ず指摘されますので、言われる前に、係員に差し出したほうがいいです。

また、たまに、地下鉄構内で、身分証の提示を求められる場合もありますので、パスポートのコピーくらいは、所持しておいたほうがいいでしょう。

 

女性優先車両

 近年、深センの地下鉄の、先頭車両と一番後ろの車両は、「女性優先車両」となっている場合があります。

しかし、日本の女性専用車両と違って、あまり厳密ではなく、男性も普通に乗っています。

これは、あくまで「優先」であって、「専用」ではないということから、こうなっているようです。

なので、男性諸氏は、特に、気にする必要はなさそうです。

現在でも、街のいたるところで地下鉄工事が行われており、将来、深圳の地下鉄路線図は、大きく塗り替えられることになりそうです。

以下、各路線の特徴を簡単にご紹介いたします。

地下鉄路線

1号線(羅宝線)・・・羅湖~世界の窓~深圳空港東
深南大通り沿いを東西に走る、まさに深圳の大動脈とでも言える路線です。この路線上に、深圳の主要なスポットが集約されているといっても過言ではありません。深圳宝安国際空港へのアクセスも便利になりました。

2号線(蛇口線)・・・赤湾~世界の窓~福田~新秀
南山・蛇口地区と世界の窓、福田中心区そして羅湖の東門といった場所を結びます。この路線の開通によって、南山区から羅湖、福田へのアクセスが非常に良くなりました。

3号線(龍崗線)・・・益田~老街~双龍
この路線の開通によって、非常に遠かった深圳の東、龍崗地区と羅湖の距離が大きく縮小されました。通勤客が多く、混雑率が非常に高い路線です。

4号線(龍華線)・・・福田~少年宮~深圳北(龍華)~清湖
香港への福田イミグレと深圳北駅を結ぶ南北の大動脈です。ちなみに、4号線は運営団体が「香港地下鉄」で、他の路線とはちょっと車内の雰囲気が違うことに気がつくかもしれません。将来香港MTRとの直通運転も予定されているようです。

5号線(環中線)・・・黄貝嶺~布吉~深圳北~前海湾~赤湾
深圳を大きく包み込むかのように半円形を描く、全部で27駅、40キロにまたがる壮大な路線です。既存の各路線を補完する役割を担っているといえます。

7号線(西麗線) 太安~皇岗口岸~動物園
東の太安と、西の動物園に近い西麗を結ぶ路線。S字形に市内をうねるように走っています。

9号線(内環線) 向西村~人民南~紅樹湾南~前湾
名前の通り、市内を半円形に縫うように走る路線。接続が悪く、いまひとつ、使い勝手が悪い印象。

11号線(機場戦) 福田中心区~松岡
駅間が長く、地下鉄の快速線のような感じの路線。最高時速は120キロ、地下鉄としては国内最速。深セン空港と市内を30分で結び、いわば、空港エクスプレスとしての役割を果たしています。これまで非常に遠かった、福永、沙井、松崗といった地域と市内を1時間以内で結ぶことも、見逃せません。

建設中の路線

現在、以下の路線が建設中です。全部、偶数というのミソ。2020年頃完成予定。

6号線(光明線) 科学館~深圳北駅~松崗
深センの西の端、松崗から、イオンのある科学館駅まで結ぶ路線。

8号線(塩田線) 国貿~小梅沙
羅湖から、東部地域へ伸びる路線。大梅沙・小梅沙へのアクセスがよくなりそうです。

10号線(坂田線) 福田口岸~岗厦~五和~双拥街
2020年、開通予定。

 

深圳地下鉄 http://www.szmc.net/

 バスに乗る

地下鉄に比べると、バスに乗るのは、日本人にとっては、ハードルが高いかもしれません。それでも、一度、固定した路線を覚えておけば、一定、利用価値はあります。

料金は激安で、2元から、羅湖~南山など長い区間乗っても5元程度です。

以下、かんたんに、乗車方法について、ご案内します。

乗車方法  支払い

乗車は、前から乗り、後ろから降りるというのが基本です。

運賃は固定(ワンマンカー)と、変額(車掌さんが乗車)があります。

固定(ワンマンカー)

固定額制の場合、前方の運転席脇にある、現金投入箱とセンサーを利用します。

支払い方法は、3つです。

1 現金を投入

2 深圳通カードをセンサーにかざす

3 携帯アプリをセンサーにかざす(バスアプリは、バス専用のアプリがあるようですので、予め、アプリを入れておく必要があります。)

 

変額制(車掌さん付き)

変額制の場合は、制服を着た車掌に行き先を告げて、固定金額のときと同様(1現金、2深圳通、3携帯アプリ)いずれかの方法で、支払います。

車掌さんは、読み取りセンサーを持っているので、それに当てるようにします。

車掌に行き先を告げるのが、ちょっとハードルが高いかもしれませんので、中国語ができない場合、紙で書いて渡すか、あるいは、あらかじめ料金を知っていれば、その金額を渡してもいいでしょう。

 タクシーに乗る

深圳では、日本にいるときより、タクシーに乗る機会は多くなるかもしれません。

料金は、初乗り10元(夜間13元)と、日本のタクシーよりはかなり安いです。

金額の目安としては、市内を少し移動する程度であれば、20元程度で収まってしまうのではないでしょうか。

ただ、羅湖から蛇口など、長距離になると、100元程度は、必要になります。

支払い方法は、最近は、QRコード決済も一般的になってきました。降りるときに、各タクシーに設置しているQRコードをスマホでスキャンして、支払いを済まします。もし、微信(ウィーチャット)などがなければ、もちろん現金でも構いません。

運転手は基本的に中国語しか話せませんので、自信のない方は、紙に行き先を書いて渡すのがよいでしょう。

あと、市外へは、遅い時間帯は行きたがらない運転手も多いようです。乗車する前にあらかじめ、目的地まで行けるかどうか確認をしてから乗車したほうがいいでしょう。