深圳ってどんな街? 

深圳ですが、以前は、ほとんど、一般の日本人に、認知されることは、殆どありませんでしたが、数年前、ファーウェイ、テンセントなどの最先端のテック系起業が集まる、デジタルイノベーションが進む中国のシリコンバレーとして、紹介され始めています。

ただ、旅行ガイドブックを見ても、未だに、香港の片隅に載っているだけで、まだまだ、認知度は薄いと言わざるを得ないでしょう。

以下、深センについて、少し、ざっくりと紹介してみようと思います。

概要  場所、

深圳は、中国の南、広東省のさらに最南端にあります。またすぐ隣には香港があることから、

経済特区として指定をされており、経済色の非常に強い都市です。

市内は、「羅湖、福田、南山、塩田、宝安、龍崗」さの旧6区に加え、「光明、坪山、龍華、大鵬」の新区が加わり、計10区として、構成されています。

一口に深圳と言っても、かなり広く、市内中心だけでも、東の「羅湖」から西の「蛇口」まで40キロ近くあります。これはちょうど東京駅から横浜までの距離に相当します。

深センの住民  平均年齢は30歳

深圳には、中国全土から人が集まってきます。

地元、広東省をはじめ、湖南省、湖北省など中国南部が多いですが、四川省、黒龍江省など東北地方からやってくる人も少なくありません。なので、広東省内で唯一、普通話が主要言語になっています。

また、深圳住民の平均年齢は30歳とも言われ、高齢化が進む中国の大都市では特殊です。街には若者の姿があふれており、独特の活気があります。

深センの企業

深圳には、革新的な先端技術をもった巨大企業が、市内各所に点在しています。

5G技術で先端を行く、ファーウェイ(華為)をはじめとして、ウィーチャット(微信)のテンセント(騰迅)、さらには、アイフォーン生産を請負うフォックスコム(空中より)、電気自動車のBYD(空中より)など、名だたる中国の大企業が拠点を構えています。

また、生産拠点としてだけでなく、貿易港としても、2018年時点で、コンテナ取扱量は、上海、シンガポール、寧波についで、第4位となっています。

 映像ピックアップ  深センを空撮

「深センってこんなにドラマチックだったっけ?!」と思えるほどドラマチック。深セン全体を俯瞰するのにどうぞ。音楽と映像が一体となった迫力ある展開には、思わず息を呑まずにいられません。お勧めです。(映像は15年以上前に撮影したものです。)

美丽的深圳(別音楽/クリアヴァージョン)

亜熱帯性の気候

深センは、、沖縄や台湾よりも南にあり、亜熱帯海洋性気候です。年平均気温は22度、一年のうち半分は夏です。

あと、湿度がかなり高く、さながら低温サウナといった感じです。外を少し歩くと、すぐに汗ばんでしまい、シャツを交換したくなるのもこの時期です。営業マンは大変です。

また、カビの繁殖速度が半端ないので、日本に一時帰国するときは、注意しないと、部屋がカビだらけになってしまったりします。

あと、一応、冬もありますが、日本の冬のような厳しさはなく、最低でも、せいぜい8~10度程度です。ただ、暖房器具が貧弱なので、気温以上に肌寒く感じられます。またこの時期、洗濯物がなかなか乾かないので苦労します。

あと、日本の春、秋と言った、爽やかな気候はほとんど無く、夏から冬にいきなり変わるようなところがあります。季節の変わり目は、体調を崩す原因ともなりますので注意が必要です。

通貨

通貨は、もちろん人民元(人民币/れんみんびー)

現在レートは、1元=16円程度(2020年)と安定しています。

あと、深圳は香港の隣ということもあり、香港との出入境近くでは、ごく一部香港ドル(港币)が通用する場所も存在します。

言語

言語は、普通話が標準ですが、広東語もかなりの割合で話されています。もちろん、広東省だからということもありますが、香港人が多く居住しているので、

とりあえず、外国人である日本人の場合は、普通語だけで十分に日常生活の用は足せると言っていいでしょう。

ちなみに、英語は、スタバなど一部の特殊な場所を除いては、あまり通じないと思っておいたほうがいいでしょう。

 深圳の歴史

深圳は、経済特区として、誕生してからわずが、40年という若い街です。

開放政策以前は、それこそ、マンゴーやライチが実り、牛や馬が闊歩する一漁村でしたが、鄧小平の経済開放政策の号令のもと、香港のすぐ隣という地理的条件も手伝って、またたく間に人口1200万人の大都市へと成長していきます。

香港人たちが、深圳に次々と工場を作り、いわゆる加工貿易を始め、さらに他の外資系企業がこぞって投資を始め、瞬く間に「世界の工場」といわれるほどの一大生産拠点となりました。(ちなみに、アイフォーンは、深センフォックスコム鸿海子会社)を中心に作られています。)

さらに、近年では、テンセントを始めとする、テック系起業の隆盛により、中国のシリコンバレーとも言われるまでに成長しています。

 治安

現在、深セン市内の治安は、基本的には安定しており、ほとんど問題ないといっていいでしょう。

十数年前までは、深圳というと危険というイメージでしたが、北京オリンピック、ユニバーシアードなどをきっかけに、不法分子を一掃したのと、何より国民が豊かになったのが大きいと思います。

ただ、さすがに日本と同様に安全かと言われると、そうでもなく、街なかで、携帯電話や財布といった貴重品の盗難にあったという話は、たまに耳にします。香港とのイミグレ近辺、繁華街、観光スポットなどの地域は、特に注意したほうがいいでしょう。時期的には、春節前後は要注意、また女性は比較的狙われやすいと思います。

あと、郊外に行く場合は、場所によっては治安がかなり悪いので、行く機会がある人は、気をつけたほうがいいでしょう。背広、ネクタイなど、いかにも日本人ビジネスマンといった服装は、慎むようにしたいところです。

また、郊外では、白タク(無免許タクシー)を見かけますが、現地事情に疎い方はあまり利用しないほうが賢明です。